アニサキスは、生鮮魚介類に寄生している回虫の一つで、線状の寄生虫です。
知らずに食べてしまうと食中毒に陥ります。
食べて症状が出たらすぐに病院に行って診察されることをおすすめしますが、応急措置として正露丸の服用があります。
この記事では、
アニサキス症の食中毒による症状
正露丸による殺虫効果について
解説していきます。
アニサキス症の食中毒による症状
アニサキス症の食中毒による症状について解説していきます。
過熱処理をしていない鰯(いわし)、さんま、カツオ、鯵(あじ)、鯖(さば)、ハマチ、ブリ等の青魚以外に、鮭(サーモン)、マグロ、タラ、いか等の生魚(刺身)を食べて次のような症状がでるとアニサキス症による食中毒の疑いがあります。
・過熱処理をしていない生魚として鯖やイカ等を食べてから数時間〜10数時間(あるいは数日)ほどしてお腹に痛みが発生
・下痢や嘔吐を繰り返す
・みぞおち付近に激痛が走る
アニサキスを食べて激痛が起こる要因は、アニサキスが胃や腸の消化器系粘膜から体内に侵入するからです。
それが、激しい痛みの原因で、嘔吐や悪寒というような症状となって現れますので、すぐに病院で診察を受けましょう。
胃アニサキス症とは?
胃アニサキス症は、痛みが常にあるわけではないことからその症状がアニサキスによるものかどうかが分からないかもしれません。
アニサキスが胃に入り込んだ際にお腹に激痛みや吐き気が起こります。
アニサキスは胃酸の消化酵素では死なない程の強い生命力があり、長ければ1週間も生存し、その間に胃痛などの症状を起こすのが特徴です。
アニサキス症は我慢すれば自然治癒するの?
アニサキス症による食中毒は、痛みに耐えて我慢すれば自然と治るか気になるところですよね。
アニサキスに正露丸で殺虫効果はあるの?
正露丸を飲むことで、寄生虫のアニサキスが死滅するかどうか気になるところですよね。
ドイツの医学雑誌「Hepato-Gastroenterology vol.58」に掲載されていて、アニサキス症の臨床試験で正露丸を経口摂取してから数分でお腹痛を鎮めることができたとの報告があります。
日本の研究でも、高知大理工学部の松岡達臣教授らの研究グループによる研究成果やによ大阪大学消化器外科、大阪医科大学、豊中渡辺病院等により臨床研究り、正露丸がアニサキスの症状を軽快させる作用があることが解りました。
胃腸薬の正露丸を通常服用量溶かした液にアニサキスを30分間浸す処理をすると、ほぼ全てのアニサキスが運動を停止、24時間後には死んだことを確認した。また、胃と同じ濃度の消化酵素・ペプシンに浸すと、24時間以内に分解が始まった。
以上のことから、殺虫効果があることは確かです。
薬機法によると正露丸は、アニサキス症用薬剤としては認定されていませんので、用途として謳うことはできません。
腹痛を和らげるためのアニサキス対策の一つの手段として、正露丸の服用もありますということです。
アニサキス症の予防策について
アニサキス症に関する予防策として、
アニサキスの見つけ方や殺し方をこちらの記事で解説しています。
まとめ
アニサキス症の食中毒による症状と正露丸による殺虫効果と予防策について解説をしてきました。
日本の食文化として、お寿司や刺身は欠かせませんよね。
お店で食べるときでも100%安全というわけではないので、あらかじめ今回お伝えしたアニサキス症による食中毒のリスクがあるということを理解しておきましょう。
万が一症状がでたら速やかに病院で診察を受けるようにしてくださいね。
激痛を軽減できるかもしれない正露丸の可能性についても覚えておいて損はないと思います。